~ 天空の抱擁 ~ Celestial Embrace

人は誰でも心のあるがままで天に抱擁されている…
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『 何もしない 』

あるヒーリング関連の講座を受講した時に聞いた、
今でも忘れられない例え話がある。

自己探求についての例え話。

ある人が公園のど真ん中で、地面を眺めながら何かを探している様子。

通りかかった人が、「何を探しているんですか?」と尋ねると、
その人は、「鍵をなくしてしまったので探しているんです。」と答える。

通りがかりの人が、「どこでなくしたのですか?」と聞くと、
「あそこです。」と、その人は、公園の隅の方の茂みの中を指差す。

通りがかりの人が不思議そうに「あっちでなくしたのなら
なぜここで探しているのですか?」と聞くと、
その人は、
「だって、あそこは暗いからです。」と答える。

…と、いうものだ。


私達は、往々にして上のようなことをやっている。

鍵は本当は、暗い茂みの中にあると知っているのに…。


ヒーリングセッションを何回も受けて、どんなに明るい光を見て
気持ちのよい状態を知っても、
自分が一番知りたい答えが見つからなかったりする時は
上の話を思い出してみるようにしている。

もしかしたら、まだまだ見るべき暗闇があるのに
そこを見ないように避けていたり、見ない理由を明るいところで
探していたりするかもしれないからだ。


でも勿論、暗闇の方を見るのにはとてつもない勇気がいる。

そこには、恐怖心、罪悪感、裁きの心、悔悟、恨み、嫉妬、怒りなど
ありとあらゆる「愛でない」ように見える要素を持つエネルギーがある。

それを持っていない人間はいないという前提で、
あらゆる感情を統合できるよう、そこに踏み入っていくのだ。


今回いらした方も、ご自身でそれがわかっていらっしゃり、
なおかつ、身体もすでに悲鳴をあげていて、
なんとかしたいという想いで硬い決意でいらしている。

今回で二回目のフルコース・セッションも、
裕に3時間を越えてあっという間に時間が過ぎた。

ゆっくりゆっくり、自分の反応を確かめながら、
決してごまかしたりすることなく、
自分の感情・感覚に照らし合わせて、
正直に、ぴんと来ないものはぴんと来ないと表現しながら、
少しずつ少しずつ扉を開け、感情の層にせまっていく。

闇や痛みや心身の症状とヒーリングを通じて向き合う場合のセッションは
当然プライベートな事実に基づいて進めるので
ここにはあまりセッションの詳細は書けないが、
この方の勇気や変容へのコミットメントにも毎回
心からの畏敬の念を覚える。

ご自身では自分の持っている優しさをもてあますこともあるだろう。
社会や対人関係の厳しさの中で、葛藤だらけの時間を過ごして
ストレスが気付けば飽和状態になっていたのだろう。

元来の真面目な性格でいらっしゃるのか、あるいは好奇心の強さか
ひとつひとつと丁寧に向き合う真摯な姿勢が、
時折、エネルギー的には、「与える=Out」のベクトルに
偏ってしまうことがある。

インとアウトのバランスは本当に微妙であり、
私達は常日頃、何も考えずに行なっている『呼吸』を通して、
宇宙全体、生命全体が、そのリズムによって成り立っていることを
意識することができる。

インの次はアウト。アウトの次はイン。

このシンプルな繰り返しが、私達はマインドの力を使おうとするあまりに
どちらかに偏っていることがあるのだ。

仕事でたくさん神経を使い、客商売だったり人と接するような仕事だったり
自分自身の疲れが「消耗」から来ている感覚が強いなら、
それはエネルギーのベクトル的には『アウト』の方が強いのだろう。

インという、栄養や活力、気力、心の平和になるようなエネルギーを
「入れて」、「受け取る」には、
『アウト』になる活動を休めることでそれが可能になったりする。

逆に、意識として、人の話を聞いてばかり、とか、
じっと耐えて受け取ることが強いのであれば、
その時に必要なのは、運動や大声を出して発散することなどの、
「アウト」のベクトルであろう。

そんなバランス感覚は、恐らく自分にしかわからないものなので、
何がどっちのエネルギーとして自分に感じられているのかチェックして
その時その時に適していると思われる方向に向けてやるというのも
ひとつの抜け道だ。


でも、それよりも更に大事な「何もしない=ゼロ」という状態があることを
忘れてはならない。

今回の方の場合、ヒーリングセッション後に見たご自身の夢でも
そのようなメッセージを受け取られたそうだ。

問題があるという意識がある時、上記のような闇の中にまで
入っていこうという決意で臨む時に、それ自体にとらわれすぎてしまうこともある。

そんな時は、私のセッションメニューの中にもあるけれど、
「何もしない」時間を過ごす、すなわち、あえて
「治そう、正そう、変わろう」としないということもとても大事な
過ごし方になるのだ。

そうすることで、自分が一生懸命やっていたことを
少しずつゆるめて手放し、本来の自然な流れに任せてみるということで、
自然と鍵をなくしたはずの場所に注意がいって、
案外、普段は見ていなかった暗闇の中に光り輝く鍵が落ちているのが
見えてくることがある。

それは、受けているクライアントさんだけでなく、
セラピストの方にも言えることだ。

私がヒーリングスクールで教わったもっとも重要なヒーリングは、
いかにセッションにあたって、「何もしない」か、ということであり
それができるヒーラーになる訓練だったようなものだ。


そんなやりとりを通じて、
いつのまにか、流れにまかせて、口が動くままに、出てくる言葉を
そのまま並べてみるとか、話したくなったことをそのまま話してみる、
などの時間がとてもとても貴重なヒーリングプロセスになっていることは
間違いない。

今回は、今までやったことがないというカード・リーディングも
取り入れて、その内容もさることながら、それを選択した後の
ご自身の感情や反応に注意をして頂くということも取り入れた。



「変わりたい」「セラピーが楽しい」そんなメールでの言葉を
私自身も楽しみにしながら、少しずつ着実にこのプロセスが
進んでいるのを実感している。

ブレイクスルーが本当に楽しみだ。
大丈夫、大丈夫。そのまま進めば大丈夫…


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