~ 天空の抱擁 ~ Celestial Embrace

人は誰でも心のあるがままで天に抱擁されている…
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ズッキーニ婦人

宅配で頼んでいる有機野菜の注文リストチェックを
忘れると、あちらで選んでくれた野菜たちが自動注文で
届けられる。

今週も個別注文し忘れてたので、何が届くか知らずに
箱を開けたら・・・・・・・

入ってた・・・

アレが。


そして、また、「彼女」を思い出した。


いや多分、凄腕の彼女のことだから、
私に思い出させるために、
あるいは、彼女が私を気遣ってくれてて、
アレが入っているのだろう。

彼女との思い出は、なぜか夏が多い。

扇風機。グラスの氷。熱心に辞書を見ている顔。
日傘。ワンピース。笑い声。

一生懸命、自分の気持ちに忠実に妥協せずに
英語で言ってみようとし続けるこだわり。

気品溢れる美しさとパワフルな行動力。


あんなに強い人が、いやもしかしたら強いからこそ
突然、逝ってしまうなんて、もう10年近くたった今も
信じられない。

だから信じなくていいんだ。
彼女は今頃、見えないところで
あちこちのサポートに回ってるに違いない。


アレが入っていたので、昔、プライベートブログに
書いた記事を思い出した。

今見たら、もう7年前の8月の記事だ。

色々な想いをこめて、その記事をここに貼ろうと思う。

目の裏には、夏の強い日差しの下、
白いパラソルを差して、まぶしそうに笑いながら
こちらに歩いてくる彼女が映っている。

今日のこのタイトル見たら、
彼女どんなリアクションするんだろうな。

怒るかな。もう~婦人なんて!やめて~!って
笑うかな。

********************************

(2005年8月25日)

【ズッキーニ】


宅配の有機野菜のボックスに、
ズッキーニが入っていた。

それを見て、また「彼女」を思い出してしまい、
涙が止まらなくなった。

何かを後悔しているわけでも、
懇願しているわけでも
取り戻したいわけでもない。

でも、「彼女」にもう一度会いたい、そればかり。

去年の夏、それまでの夏と同じように、
彼女は、ズッキーニを使って、ラタトゥユを作って
タッパに入れて、私が借りていた仕事部屋まで届けてくれた。

「夏といえば、やぱりラタトゥユよね~」って言いながら。

毎回、私が、「ズッキーニってあまり好きじゃない」って言うのに
毎回入れてあって(笑)

美味しいフランスパンに、バターまで添えて、
食後に飲むコーヒーの粉や、紅茶までちゃんと
持って来てくれて。
それくらい私の部屋にあるっていうのに。

重い荷物をいっぱい持って、汗だくで
ドアの外に立っていて、
私がドアを開けて、
「も~電話下されば駅までお迎えに行くのに」って言うと、
いつも必ず、
「いいんですいいんです、先生は、先生らしくあるために
心を授業に集中していてください。」って言って、
荷物一つ持たせようとはしなかった。

授業のあとに、その美味しい手作りランチを
頂きながら、いつも彼女は毎回必ず私の顔をじっと見て、

「その顔、その顔。先生って、本当に
嬉しそうに食べてくれて。ものすごく喜んでくれるから
私は、すごく幸せ。
私は、先生が、私の料理を、美味しいって言って
食べて下さると、嫌なことが全部吹き飛んでしまうんです。」


でも、ズッキーニだけは、食べられないって言ったのに、
夏になると、それが入ってた。


彼女との最後の授業の時、
「神との対話」の第一章の最後を、
英語で泣きながら読んだ彼女。
生きてきてよかった、って…

でも、死んじゃったら、もうお料理だって食べられないじゃん。
おかしいよ。あんなに食べることが好きで、
あんなに生きることにがむしゃらになってたのに。

私よりはるかに年上なのにあんなに女らしくて、年齢を超越してて、
まだまだこれからよって笑ってたのに。


ねえ…ズッキーニ、どうしたらいいの。

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